蛇にピアス
俗に言う「ブログ」とやらにハマったのは浪人1年目
仙台の小さな予備校でニート生活を謳歌していた頃であった
その頃の自分は、浪人生という社会の身分カーストの最下層を這い蹲りながらも、高校の同級生と群れ
それなりに楽しい生活を送っていた(秋までは←
そして、秋になって日が短くなってからようやく気づくのであった…自分がいかに受験を舐めていたのかということに
あれから早四年…
色々な出来事があって今は東北地方のとある大学にいるけれど
久しぶりにブログを執筆するので
今日は記念に、そんな舐めプを行っていた1浪目の夏の話をしようと思う
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その日はとんでもなく暑かった
河合塾の最上階のラウンジでグダグダしていた自分は、河合塾生の友人と夏祭りの打ち合わせをしていた
ちょうど、一ヶ月に一回の記述模試も終わったこともあり、あまりの手応えの無さに身も心も最高に開放的だった
その日は3人で勾当台公園のお祭りに行く予定だった。
無論、全員野郎である
あーあ、ここに大島優子ちゃんがいてくれたらどんなにいいことか
いやいや、やっぱこじはるでしょ
みたいな会話をしながら待つこと1時間
soondieの友達がゆっくりと姿を現した
知らない女の子を連れて
その場に溜まってガラケーをパチパチしていた野郎達のテンションが上がったのは言うまでもない
パーティに思わぬ形で紅一点が加わったことで、夏祭りへの思いは一気に膨らんでいった
夏祭りは楽しかった
みんなでチョコバナナを食べ、それぞれの受験についての意気込みを語ったり、大学に入ったらやってみたい事とかを話し合った
その初対面の女の子とはすぐ仲良くなり、メアドを交換し、マイミクになった
その後も四人でロッテリアに行ったり、大戸屋に行ったりして遊んだ
結局、俺は今年ようやく大学生になったわけだけど
男友達2人はちゃんと1浪で旧帝大に受かり
その女の子は2浪で鹿児島大に行ったらしいという話を聞いた
2浪目からは、本当に仲のいい友達としか連絡を取っていなかったこともあり
またあの四人で遊びたいという気持ちはあったけれど、それ以上にまずは自分が受かりたいという思いがあった
そして今年の春、1年間の北九州市での生活を経て、俺は大学生になった
晴れてニートからの脱却である
当たり前のことだけど、向こうの予備校の生徒は九州圏内の国立大学へ数多く進学する
寮で隣の部屋の友達は鹿児島大へ行った
これも何かの縁だとおもって春に例の女の子のことを聞いてみた
その友達も入学したばっかりだったので、しばらくその情報は入って来なかった
しかし、今日
彼から電話がきた
「木村さん、木村さんが言ってた女の先輩、大学辞めたらしいんですけど……」
聞いてみると、彼氏が煉炭自殺をして、その後自主退学みたいな感じでフェードアウトしたそうな
キャバ嬢になっているという噂もあるらしい
彼女は今何をしてるんだろう
あの夏の日、出目金を掬って喜んでいた女の子が夜の蝶になっているとは考えづらい
でも四年たっている
四年もあったら、人間はいくらでも変わってしまえるとも思う
また四人で夏祭りいきたいなぁ
なんて
自宅にいた金魚を眺めていて思った